放射能と子どもたちのことをもっと知りたいときには

福島の事故が起こるまで、私たちの多くは原発事故や放射能の事を学ぶ機会がありませんでした。日本は世界で唯一の原子力爆弾の被爆国でありながら、原子力発電の危険性に考えが及ばなかった人がほとんどでしょう。また、原発の事故の後は、知識を得ようにも、インターネットを含めたメディアには情報があまりに多すぎてどの情報を選択していいのかわからないと途方にくれることもあると思います。

 

そこで、子ども世界ネットワークのメンバーが個人的に、知識を得るのに役立った資料をまとめました。放射能防御の基本は、まずは放射能をめぐる問題を知ること。放射能って何?どうやったら防御できるの?そして、放射能が与える人と社会に与える影響を歴史から学ぶ事。それは子どもたち(そして大人である私たち自身)を守るための第一歩となるでしょう。

 

 

 

子どもの健康/からだ

北海道深川病院 松崎医師による、福島県の子どもたちの甲状腺がん発見に関する考察(2013年6月)
甲状腺がんの発生をどのようにとらえたらよいのか。チェルノブイリと比べて発生率はどうなのか。わかりやすくスライド形式で確認する事が出来ます。
Dr.matsuzaki thyroid.pptx
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北海道深川病院 松崎医師による、福島とベラルーシにおける甲状腺ガン発症の性比に関する考察(2014年3月)
福島の甲状腺ガンの発症率の性比は、自然発生型というより、チェルノブイリでの発症型および医療被ばく型に近いとのこと。スライド形式でわかりやすく理解できます。
小児甲状腺がんの性比 松崎1.pdf
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食べ物

福島原発由来の放射性物質が検出されやすい食材と産地 表
放射能被曝から子どもたちを守る会 多賀城が作成した便利な表です。何を買っていいか迷うときの参考に。
会のウェブサイトは以下。
http://ameblo.jp/tagajyomiraie/
NG食材と産地.pdf
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アップルペクチンよるチェルノブイリの子どもの体内のセシウム137の除去効果
スイス・メディカル・ウィークリー 2004 ;134 :24-27 www.smw.chに掲載された論文の日本語訳。ベラルーシの団体「ベルラド放射能安全研究所」の研究者たちを中心に、体内に蓄積された放射性物質除去に対するアップルペクチン飲料の有効性を検討した論文である。日本語訳は、日本の被災地支援団体「りんご野」による。
アップルペクチン スイスメディカルジャーナル.pdf
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チェルノブイリ原発事故に関する報告書

ベラルーシ、チェルノブイリ地区の子どもたちの国内/海外における保養の有効性の比較
ベルラド放射線安全研究所(ベラルーシ、ミンスク市)ワシリー ネステレンコ著 (訳 子どもたちを放射能から守る世界ネットワーク)
チェルノブイリ地区の子どもたちが参加する長期保養と、その際に与えられるアップルペクチン飲料(その他のミネラルを含む乾燥ペクチン飲料)が放射性物質の排出にいかに有効であるかを示したレポート。長期保養が子どもたちの放射能排出に有効である事はもちろん、適切な栄養を与える事によってさらに効果が高まる事を実証。
保養の有効性.pdf
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HARD DUTY 過酷な任務 ある女性のチェルノブイリでの体験 PDF 日本語版
HardDuty_JP.pdf
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『チェルノブイリ事故から25年 “SafetyfortheFuture”』より一部抜粋翻訳した資料。
『市民研通信』 第 9 号 通巻 137 号 2011 年 10+11+12 月より
「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク翻訳資料

原本:ウクライナ政府(緊急事態省)報告書
『チェルノブイリ事故から25年 “SafetyfortheFuture”』 (2011 年 4 月 20-22 日、チェルノブイリ 25 周年国際科学会議資料)
csijnewsletter_010_ukuraine_01-1.pdf
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チェルノブイリの長い影 チェルノブイリ核事故の健康被害 
衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団報告書(2011年10月)より。報告書の中にウクライナのチェルノブイリ博物館研究員の論文の翻訳がある。議員団報告書全文は以下よりアクセス。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/201110cherno.htm
cherno10 .pdf
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各国の食品などに関する基準値について

あらかじめ計算された放射能による死 EUと日本の放射能汚染制限値
フードウォッチとIPPNW核戦争防止国際医師会議ドイツ支部との共同作成による、福島の事故後のEU内食品基準値の変更に関するレポート。ドイツ放射線防御委員会の医師らの執筆。レポートは、既存の制限値の大幅な引き下げをしないと公衆の健康は守れないであろうと提言している。
2011-09-20_foodwatch_IPPNW_Report_JP.pdf
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国連 人権委員会第23回セッション 特別報告者グローバー氏の報告 2013年5月27日

国連人権委員会第23回セッションにおける特別報告者グローバー氏の福島に関する調査視察報告 仮訳
和訳は国連特別協議資格を有する日本のNGOヒューマンライツナウの翻訳チームによる。http://hrn.or.jp/
グローバー報告書 暫定仮訳130614改訂版.pdf
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国連人権委員会特別報告者グローバー氏の福島に関する調査報告に対する日本政府の公式回答 仮訳
和訳はヒューマンライツナウ。http://hrn.or.jp
ResponsetogroverHRN.pdf
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WHO / IAEA / ICRP / UNSCEAR

真実はどこに? - WHOとIAEA 放射能汚染を巡って -(原題:Controverses nucléaires)

世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、チェルノブイリ事故を検討する2001年キエフ国際会議の模様を捉えたドキュメンタリー。

ウラディミール・チェルトコフ(Wladimir Tchertkoff)監督、エマヌエラ・アンドレオリ、ロ マーノ・カヴァッゾニ助監督作品、フェルダ・フィルム、2004年、51分。

日本語版制作 Echo Echanges France、りんご野

 

 

雑誌「日本の科学者」2013年1月号540号 特集「国際原子力ムラ その虚像と実像」日本科学者会議 本の泉社発行

目次: 

冷戦科学としての放射線人体影響研究─マンハッタン計画・米原子力委員会・ABCC   高橋博子
  国際原子力ムラ─その成立の歴史と放射線防護の実態   イヴ・ルノワール
  チェルノブイリの犯罪─フクシマにとっての一つのモデル   ウラディミール・チェルトコフ
  チェルノブイリの健康被害─国際原子力ムラの似非科学vs 独立系科学   アリソン・ロザモンド・カッツ
  がんリスクは10ミリシーベルトでも有意に増加
   ─日本の原発労働者の疫学調査がICRP のリスク評価の見直しを迫る   松崎道幸

 

 まえがきを読むことができます。

UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)が国連総会へ提出した2013年フクシマ報告書に対する論評

2013年10月25日、UNSCEARが福島原発事故を評価した報告書を提出しました。汚染水漏れの問題や委員会内部の取りまとめが間に合わず、報告書に付随する300ページに及ぶ資料は提出が延期されました。以下の文書は、米国の「社会的責任を果たすための医師団」やドイツ「国際各戦争防止国際医師会議」などの世界の医師が中心になってまとめた、報告書に対する批判的論評です。

(文書和訳 Yuri Hiranuma  http://fukushimavoice2.blogspot.fr/2013/10/unscear.html

 

UNSCEARの国連総会への2013年10月フクシマ報告書についての注釈付き論評
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また、「ヒューマンライツナウ」など日本の64の市民団体が、UNSCEARの調査結果が客観性、独立性、正確性において疑問があり、被ばくの過小評価が住民の保護や人権の尊重に悪影響を及ぼしかねないとして、2013年10月24日、見直しを求める共同アピールを発表しました。

UNSCEARと国連総会に対する市民団体の声明

国連科学委員会に対する声明(HRNほか).pdf
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放射線リスクに関する基礎的情報:日本政府の放射線に関する公的見解を理解する資料

内閣府発行の放射線リスクに関する基礎的情報
内閣府、復興庁、消費者庁、外務省、文科省、厚労省、農林水産省,経産省、環境省、原子力規制庁という震災復興に関連のある全ての省庁が、各自でまとめてきた情報を統一してよりコンパクトにまとめたものです。2014年の時点での日本政府の放射能(放射線)に関する基本姿勢を理解する資料となります。
放射線リスクに関する基礎的情報.pdf
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参考資料 書籍

書籍「放射線被曝の歴史 アメリカ原爆開発から福島原発事故まで」中川保雄著 明石書店

 

放射線被曝防護の基準はどのようにつくられてきたのか――。著者は、米国で発掘した膨大な資料を読み解き、「防護基準は核・原子力開発のために被曝を強制する側がそれを強制される側に、被曝はやむをえないもので、我慢して受忍すべきものと思わせるために、科学的な装いをこらしてつくった社会的基準」と喝破する。1991年に刊行された旧版に、福島原発事故の評価を加えて待望の復刊。

 

目次

1 放射線被害の歴史から未来への教訓を――序にかえて

2 アメリカの原爆開発と放射線被曝問題

3 国際放射線防護委員会の誕生と許容線量の哲学

4 放射線による遺伝的影響への不安

5 原子力発電の推進とビキニの死の灰の影響

6 放射線によるガン・白血病の危険性をめぐって

7 核実験反対運動の高まりとリスク‐べネフィット論

8 反原発運動の高まりと経済性優先のリスク論の“進化”

9 広島・長崎の原爆線量見直しの秘密

10 チェルノブイリ事故とICRP新勧告

11 被曝の被害の歴史から学ぶべき教訓は何か

12 おわりに

増補 フクシマと放射線被曝

 

(以上 明石書店紹介欄より抜粋)

 

原爆開発から福島の事故まで、原子力機関の歴史的な変遷を確認できます。原爆投下から60年以上もたち、核実験やチェルノブイリの事故を経てもなお、放射線に関する明確な医学的見地が確定してないのか?そもそも現在の国際機関が設定している放射線に関する基準値はどのような経緯で作られているのか?それは信頼に値するもののなのか?という疑問を抱いた方のために。

(子ども世界ネットワーク さ)

 

原発事故と社会について

岩波新書「福島原発事故 健康管理調査の闇」日野行介(毎日新聞記者)著

岩波新書HP書籍紹介欄より抜粋)

東京電力・福島第一原発の大事故により放出された大量の放射能。住民の健康への影響を調べる福島県の県民健康管理調査が行われていますが、そのあり方に疑問を持った一人の記者が、情報公開請求や関係者の取材を通して、調査の裏に隠された様々な事実に迫ります。

 県の担当者を中心に様々な隠蔽が行われ、専門家たちは調査結果に対する評価を非公開の場で擦り合わせ、議事録からは特定の議題を集中的に削除。記者が取材を進めると、様々な問題点が明らかになっていきます。本書では、調査の検討委員会で秘密裏に何が話し合われていたのか、そして、著者はそれをどのように明らかにしていったのか、詳述します。